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[データ活用術] 商品棚モニタリング機能を使ったコンバージョン分析
(2020年10月1日施行「酒税法改正」の影響について)

Vieurekaチーム

商品棚モニタリングの1つの機能として、対象となる検出エリアを設定してそのエリア内での商品棚の動きを数値化することができます(2020年10月現在、標準サービス機能としては提供していません)。今回はこの機能を使って、酒税法改正が行われた10月1日前後(9月3日~10月14日)の新ジャンル(第三のビール)24缶ケース売場のコンバージョン分析を行いました(視覚的なコンバージョンの分析事例はこちら)。


図1:入店者数と売場への到達者数

はじめに、人数カウント機能を使って、店舗への入店者数と売場への到達者数を週次で見てみます。9月第1週のそれぞれの人数を1として正規化した人数と到達率を示します(図1)。9月最終週(9/24-9/30)に図1(b)の到達率が約5ポイント上昇しており、来店客の駆け込みが最終週に限定されている様子を窺い知ることが出来ます。10月に入ると反動で減少しますが、2週目で到達率は9月第1週の水準まで回復しています。


図2:検出エリアイメージ

図3:商品棚の動き(9月第1週を1として正規化)

次に商品棚モニタリング機能を使って、新ジャンルの24缶ケース売場の商品棚の動きを見てみます。「商品棚の動き」は、ある時刻の商品棚画像と一定時間経った時刻の商品棚画像を比較して、検出エリア内で差がある画素の総面積と定義しています(図2)。この値が大きいと、商品を手に取るもしくは商品の補充が多く行われたことを示します。商品棚の動きも9月最終週に上昇し、10月第1週に下落しており(図3)、到達者数の推移(図1(a))と同じようなグラフ形状を示していますが、到達者数に比べて変動幅が大きいのが特徴です。


図4:到達者数と商品接触の割合

最後に商品に接触した割合を示します(図4)。「商品接触の割合」は、(商品棚の動き÷到達者数)と定義しました。つまり到達者のうち何人が商品を手に取ったかというコンバージョン率と近似した指標になります。9月末に向けて徐々に上昇し、10月に入ると反動で下落し、第2週で上昇に転じています。
到達者数の推移と合わせて特徴を見ると、以下のようになります。


 ・9月第2,3週は第1週と比べて到達者は変わらないが接触する割合が上昇
 ・9月第4週は到達者が多く、かつ接触する割合も高い
 ・10月第1週は到達者が少なく、かつ接触する割合も低い
 ・10月第2週は9月第1週と比べて到達者、接触する割合が10ポイント減まで回復


9月第2,3週では到達者は増加していないがその中で購入意志を持つ人の割合が増加し、9月第4週では到達者が増加しさらに購入意志を持つ人や衝動的にまとめ買いする人が増加したと推測されます。また、酒税改正後の10月第1週は、到達者や接触の割合が前週と比較して極端に低くなっていることから、売価の変化を様子見しただけで商品を手に取らずに素通りした人が増えたことが推測できます。


図5:店舗におけるコンバージョンの考え方

一般的に小売店舗では、何人が店舗前を通過し、そのうち何%が入店し、何%が商品の前に到達し、何%が商品を手に取り、何%が購入したかというような来店客が商品に近づいていく過程、即ちコンバージョン率を分析し、売上や買上点数の向上を目指します(図5)。しかしながら、“商品接触者”を数値化するのは技術的な難易度が非常に高く、実現の為には数多くのセンサーやカメラが必要となります。コストも高くなることから、店舗の売場1か所のみの短期実証実験になるケースが多く、中長期的にデータを取得することも困難となります。
一方で、前述で紹介した「商品棚モニタリング機能」を使ったコンバージョン分析の事例より、商品接触者数に近い定量的な指標を十分に得られることがおわかりいただけたと思います。Vieurekaカメラ内で画像処理を行い、画像処理結果データのみをクラウドへ送信するため、店舗内にパソコンなどの機器設備は不要で、カメラ内に搭載する画像処理アプリケーションを全て遠隔からリモート操作するため、複数の店舗売場における中長期的な運用をリーズナブルに始めることができます。
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