株式会社HITOWA
ヘルスケアカンパニー
運営サポート部
Care Innovation Team
左から
小林(直)様、小林(航)様、細尾 様、丸山 様、藤本 様
株式会社HITOWAで介護事業を運営するヘルスケアカンパニー様は、「私たちはプラスワンのサービス提供を通じてあらゆるお客様のQOL向上を実現します」の事業理念のもと、首都圏を中心に約150施設を展開しており、DX・ICT化を積極的に推進されています。
運営サポート部 Care Innovation Teamでは、「ライフレンズ」等のテクノロジーの導入や活用を行っており、Panasonicをはじめメーカーと共にテクノロジーを活用した業務軽減と質の高いケア・入居者様のQOL向上の実現に取り組まれています。
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株式会社HITOWA ヘルスケアカンパニー様での介護IoTの取り組み
https://www.hitowa.com/project/project-02/ -
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株式会社HITOWA ヘルスケアカンパニー
https://www.hitowa.com/healthcare/
Care Innovation Team
インタビュー
1.ライフレンズの活用定着への取り組み
① 導入から定着へ──ライフレンズ活用を支えるPDCAサイクル
ライフレンズのような新しいシステムは、導入しただけでは十分に活用されるとは限りません。私たちは、施設ごとの実践的な運用を重視し、日中・夜間のアラート30分以内対応率※①、センサーエラー率※②といった活用指標を設定しています。これらの指標をもとに、PDCAサイクルを回すことで、運用の質を継続的に改善しています。
私たちは、各施設のデータを定期的に確認し、改善傾向が見られない場合にはオンラインミーティングを実施したり、必要に応じて現場を訪問し、スタッフへのレクチャーや管理者向けの運用指導を行うなど、現場と伴走する支援体制を整えています。
また、指標を活用することで、運用状況の「可視化」が可能となり、これまで見えづらかった情報が明確に把握できるようになりました。センサーの使用状況やアラートの処理状況などを数値で確認できるようになったことで、現場の改善に直結する情報が得られるようになっています。
こうした取り組みによって、ライフレンズは単なる導入にとどまらず、施設と伴走しながら運用の定着とケアの質の向上を支援するツールとして、着実に現場に根付き始めています。
② 現場の声を活かす!ライフレンズ導入3か月の改善サイクル
ライフレンズ導入後の最初の3か月間は、特に重要な期間と位置づけています。
施設ごとの担当者とともに、毎月ミーティングを実施し運用状況を確認しています。特に1か月目は、説明した内容を施設で正しく運用するため、画面や設定、データを一緒に確認しながら修正を行います。
3か月目以降は、運用が定着してきて、データや数値も落ち着いてくる傾向があります。また、施設スタッフへのアンケートを実施し、使用感や困っている事象を収集し、これらをもとに最終チェックを行い、運用の安定化を図っています。今後は、簡単な使用方法や注意点に関するテストの導入も予定しています。
③ 導入効果を最大化するには?リーダーとチーム力が現場を変える!
ライフレンズの運用を現場に定着させるためには、施設内でシステムを管理・推進できる“キーパーソン”の存在が不可欠です。施設によっては専任の担当者を設けている場合もありますが、管理者や生活相談員がその役割を担うケースもあります。
導入時には、「前向きに取り組む姿勢がある方」「他のスタッフを育成できる方」「実際にライフレンズを活用し着実に運用できる方」といった人物を見つけることを意識し、育成を支援しています。
また、担当者の異動や退職によって運用が停滞することのないよう、施設主導で運用改善を進められる体制づくりが重要です。リーダーの存在とチームとしての組織力が両立することで、ライフレンズは現場に根づき、安定した運用が可能になると考えています。
2.活用が定着した施設での活用事例
① ケアの質が変わる!ライフレンズ活用で見えてきた新しい介護のかたち
ライフレンズの睡眠データは、医師との相談材料として非常に役立っています。夜勤中に「眠れていない」と報告された利用者について、レポートを確認すると、巡視のタイミングで一時的に目覚めていただけで、それ以外の時間はしっかり眠れていたことが判明。結果として、不要な睡眠導入剤の使用を避けることができました。
また、映像センサーにてトイレの在不在情報も取得できるようになり、夜間の排泄状況を把握することで、利尿剤などの調整にも活用できる可能性が広がっています。
ある施設では、トイレ在不在機能の追加により夜間のトイレ回数やタイミングが把握できるようになりました。ホーム長はこれらを往診医との相談材料として活用しています。生活リズムレポートにも排泄のタイミングが表示されるようになり、排泄パターンの把握とケアの質向上に役立っています。
② “見えるケア”が家族にも伝わる──ライフレンズで広がる説明力
施設のオープン当初は、施設スタッフが生活リズムレポートに慣れるまで、毎日朝礼・夕礼で利用者の様子を共有していました。私たちが丁寧に説明を続けた結果、約3か月後には施設スタッフだけで運用できるようになりました。現在では、ケアマネジャーが生活リズムレポートを使ってご家族に説明する場面も見られるようになり、「このような生活のご様子なので、こういうケアプランにしました」といったデータに基づいた説明が定着し、家族への安心にもつながっていると考えています。このように、現場のリーダーや主任が生活リズムレポートを活用することもケアの質の向上において重要です。
③ 異変を早期発見!ライフレンズがもたらす安心のケア環境
ライフレンズの導入により、「居室での様子がわかるようになって、訪室のタイミングが判断しやすくなった」という声をよく聞きます。利用者の状態を把握しながら、より適切なタイミングでケアができるようになったことで、睡眠状況の把握、転倒予防や異変の早期発見につながっています。レポート機能は、睡眠の改善やケアプランの見直しに活用されています。
3.開発パートナーとして、ライフレンズへの思い
ケアの質を高める“気づき”を──ライフレンズが導く新しい介護のかたち
株式会社HITOWA ヘルスケアカンパニーでは、パナソニックの提供するライフレンズを単なるシステムではなく、現場と共に成長する開発パートナーとして位置づけています。
開発面でも現場の声を反映した改善が進んでおり、現場に寄り添った見守りシステムへと進化していることを実感しています。また、現在はパナソニックから提供されるデータをもとに、各施設の活用状況を分析していますが、今後はより多くのデータを収集・活用し、データドリブンな介護の実現を目指しています。
さらに、施設のフォローアップをする時にも、ライフレンズのデータを活用する場面も増えています。私たちは、ライフレンズというシステムが、介護職の「利用者理解」を支えるツールとして、新たな気づきとケアの質を高める存在になることを期待しています。介護というサービス業のDXは、システムがどこまで人をアップデートできるかにかかっています。これまでの介護の枠を超え、理想の介護現場へと導いてくれる存在として、ライフレンズと共に未来を描いていきたいと考えています。
4.株式会社HITOWA ヘルスケアカンパニー様が目指す介護
「人生を支える介護」へ──株式会社HITOWA ヘルスケアカンパニーの想いと挑戦
株式会社HITOWA ヘルスケアカンパニーが目指す介護は、技術やシステムの導入を手段として、一人ひとりの生き方や想いに寄り添うケアの実現です。
介護を「したい」と思ってこの仕事を選んだスタッフが、誇りとやりがいを持って働ける環境をつくることが、結果として、お客様にとって最良のケアにつながると信じています。
また、介護のイメージそのものを変えていきたいという声もあります。かつては「大変そう」といった印象を持たれていた介護ですが、実際の現場では、お客様一人ひとりのプライバシーが守られ、穏やかに暮らしている姿があります。そうした現場のリアルを伝え、介護の価値や魅力を社会に広めていくことも、私たちが目指す未来の一部です。
さらに、テクノロジーの進化によって、介護は均一化されるのではなく、むしろ個別性が高まるべきだと考えています。システムを活用して時間を生み出し、その時間をお客様一人ひとりに向き合うケアに充てることで、QOLの向上や自立支援につながる。そんな“「個別的介護」の実現”が、私たちの理想です。
5. ライフレンズへの期待
“チームの一員”として進化する──ライフレンズが支える介護の未来
介護の現場に寄り添い、スタッフとともにお客様一人ひとりの人生を支える存在として、ライフレンズには“介護の未来を共に創るパートナーとして”大きな期待を寄せています。
介護の現場は日々忙しく、スタッフは限られた時間の中で最善のケアを提供しようと奮闘しています。そんな中でライフレンズには、現場の一員として自然に溶け込み、スタッフの気づきや判断を支える存在になってほしいと考えています。
たとえば、スタッフが「昨夜の○○さんの様子はどうだった?」と尋ねれば、ライフレンズがそっと教えてくれる。そんな“チームメンバー”のような存在です。データをただ表示するだけでなく、「この方はいつもと違いますよ」といった示唆を与え、行動につながる気づきを届けてくれることを期待しています。
ライフレンズが、介護の現場にそっと寄り添いながら、人と人とのつながりを支える存在として進化し続けることを、私たちは心から願っています。