導入事例 2023年1月19日

株式会社ベネッセスタイルケア 
グランダ四谷 ホーム長 松﨑 謙介 様

松﨑 謙介 様

Q:グランダ四谷のご紹介をいただけますか?

松﨑様:ベネッセ初のセンシングホームであり、パナソニックさんにご協力いただきながら、睡眠センサー、在・不在センサー、排泄センサーなどを取り入れ、日中の活動や睡眠の質を含めて、ご入居者様の生活をトータルでサポートすることを目指しています。

  • グランダ四谷①
  • グランダ四谷②
▲グランダ四谷

Q:センサーを活用される一番の期待は?

松﨑様:睡眠、排泄に関しては、今までは実際のご状態がどうなのかが見えない中で、予想しながら生活を支えていく状況でした。今回、センサーが導入されることにより見える化され、データをもとにご入居者様の生活をサポートできるようになりました。

  • 体動センサー
    ▲睡眠センサー
    ※実際はシーツの下に敷いて使用します。
  • 映像センサー
    ▲在・不在センサー
  • 排泄センサー
    ▲排泄センサー

Q:LIFELENSが導入される前の業務では、どのように確認していましたか?

松﨑様:導入前は、睡眠に関しては、「ベッドにいらっしゃるので恐らく寝ておられるだろう」や、「いつもこのくらいの時間でお休みになっているだろう」という感覚的な情報や、巡視の際の目視情報などに基づいて対応していました。今考えると本当に寝ていたかはわからない中で、ケアをしていた部分です。排泄に関しては、ご入居者様によっては認知症がおありで、短期記憶が薄かったりする中で、口頭で排便や排尿のご状況をお伺いしても正しい情報なのかがわからない場合も多いです。そんな中で例えば排便に関しては、便器に便が付着していないかを確認したり、臭いなどで排便がある・ないを推測したりしていました。ただそれだと、例えば排便量が分からず等、対応に限界がありました。

Q:睡眠がデータで見えることで、ご入居者様に対しての関わり、介入の仕方は変わりましたか?

松﨑様:変わったと思います。例えば、昼夜逆転しているかどうかや、ベッド上にはいるがしっかり眠れていないというようなことも、データを見てわかりました。あるご入居者様は、目視で把握する限りでは、日中帯に眠気があり、夜間は少し活動的な部分もありますがベッド上にいらっしゃる。そこで睡眠データを確認してみると、ベッド上にはいらっしゃるけれどもなかなか眠れていないことがわかり、日中の傾眠傾向からも活動量が低くなっていたことが確認できました。ケアを見直し、日中帯の活動量を増やした後の結果もさらに見えるので、「この方は日中帯の活動量を多くすると眠ることができている」といった、見直し後の答え合わせにもデータが活かされていると思います。
 あとは、夜間の転倒事故についても、睡眠データを確認することで、「日中帯の活動量が低くなって、夜間も眠れていないから起きていらっしゃる」「この時間に起きいらっしゃる」ということがわかるようになったので、事故の予防や再発防止につなげることができます。ピンポイントでこの辺の時間でトイレに行きたいとか、トイレに行こうとして転倒されることが多いことが見受けられる方には、その前にアクションを起こせる。そういうことができるようになり、安全面でも役立てられています。

【生活レポートの一例】
画像⑦
12月時点より睡眠時間が増加しており、
特に深夜帯から明け方の睡眠が大幅に増えている​

Q:LIFELENSは基本的には見守りシステムですが、ベネッセスタイルケア様では主にデータを利活用されています。その狙い、理想に対して今どういう段階でしょうか?

A:試行錯誤しながら活用をすすめています。センサーデータをどう活かすかというところで、特に私や看護職員、介護職員がデータを見ています。今後、ホームの職員全員がその都度確認していけるようになっていくと、いろんな気づきがもっと増えるのではないかと期待感を持ちながら、今、経験を積んでいる最中です。

Q:今後、ホーム長としてどういうホームを目指していきたいですか?

A:様々なご状態のご入居者様がいらっしゃいますし、お一人おひとりそれぞれに望まれることは違います。ですので、ホームのコンセプトである質の高い「日中の活動」や「睡眠・排泄」といった、トータル的な生活のサポートを、自立度が高い方にも、ご病気などによって介助を多く必要とされる方に対しても、しっかりご提供していけることです。それによって色々な成功事例を今後も生み出していけるホームにしていきたいですね。そういったことがご入居者様の満足度につながりますし、今後、介護施設への入居をご検討される方にとっても納得感を持っていただけることになるのではないでしょうか。

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