2018年10月17日から21日まで開催された「ワールド・ロボット・サミット(WRS)」にて、パナソニックと奈良先端科学技術大学、立命館大学による「NAIST-RITS-Panasonic」チームが「フューチャーコンビニエンスストアチャレンジ競技 接客タスク」部門にて、見事1位を獲得した。
経済産業省と産業技術総合開発機構(NEDO)が共催するWRSでは、「ものづくり」「サービス」「インフラ・災害対応」「ジュニア」の4部門の競技会が実施される。「NAIST-RITS-Panasonic」が参加した「フューチャーコンビニエンスストアチャレンジ」競技は、「陳列・廃棄」「接客」「トイレ清掃」など、コンビニで日常行われている業務を搭載ロボットが行い、その正確性やスピードを競う。
「安全」を専門とするガルシアは、ロボットが人間と同じ環境に共存し、人間に当たったり、怪我をしたりしないようにすることが大切と考えながら研究しているという。お客様が欲しいものは何か、を常に考え、それをビジネスにする会社と、おもしろいもの、必要なものを研究する研究者がチームとなることで、本当に便利なものが作れると信じている。
「人工知能」を専門とするエルハフィは、赤ちゃんと同じようにロボットも自分でいろいろと学ぶことができると考えている。今回のチャレンジは、物体認識、音声認識、人工知能、ナビゲーション、セーフティの全てをインプリ(実装)しなければならないことが最難関であったと振り返る。論文を書き「これができる“はず”」とするのがアカデミックの世界。しかし、現実世界(リアルワールド)はそう簡単なものではない。だからこそ、今回のような大会は、現実の世界で実際に使えるものをテストするいい機会だったという。
ロボットが環境と接触するところのケアにとても苦労したと振り返る山本。ロボットが失敗しても大丈夫なように、バネや柔らかい材料を適切に使いながらタスクをこなし、作り上げていったという。
これが、失敗してもAIが学習できるカタチになると信じている。これまでのイノベーションは社内だけの閉じた空間でできることが多かったが、ソフトウェアやAIの技術にオープンソースの流れが増えてきたことを実感しているという。
今後、大切になることは外部の組織といかにうまく連携しながら、開発をスピーディーに進められるかという点。若手の人材は社内で育てるだけではなく、一緒に創ることで、超えられる。社外と連携しながらそこで人材を育てることも将来力になると考えている。
本記事はWRS2018 Futureコンビニエンスチャレンジプロジェクト イベントレポート動画を元に作成しております。動画をご覧になりたい方はこちら。