聴覚技術
バイオフィリック・ハイレゾサウンド
大自然に満ちる心地いい「サウンド」を都市空間に再現する技術
人間が生まれつき持つ、自然とつながりたいという欲求(バイオフィリア)を「音環境」で満たす技術です。自然に包まれることでリラックスや癒しの効果を高めたり、過度な緊張を和らげ
集中状態を持続させたり、思考を広げ創造性を高めることなどが期待されます。
できること
1
音に包まれる
空間の提供
川のせせらぎや鳥の鳴き声など、大自然の中で多様な音に包まれている自然な感覚に近づけるため、音の到来方向や響きを均一化することで、音に包まれている感覚(包まれ感)を独自の客観指標で確立しています。音方向の制御前と制御後でリラックス感が優位に増加することを確認しています。
●当社調べ。【対象者】20~50代男女7名 【実験方法】実験室での音の到来方向測定(制御なし/制御あり)での自然音の試聴時のリラックス感評価 【効果計測】主観評価(1対比較法) 【実験場所】パナソニック

2
広帯域音源の再生
大自然の音には、日常で私たちが触れている可聴域に絞った音源(20-20kHz)と比べ、多様な周波数成分を含んでいます。広帯域音源(20-96kHz)を聴くことでリラックス状態を示す脳波のα波が29%増加することも確認しています。
●当社調べ。【対象者】20~50代男女3名 【実験方法】実験室での自然音試聴で可聴域音源/広帯域音源の比較 【計測機器】脳波計インタークロス社intercross-413 【実験場所】パナソニック

3
目的に合わせた音源選択
波の音や川のせせらぎ、静かな鳥の鳴き声など、自然には多様な種類の音が存在します。おいしい料理をつくるように、音の種類と音量をどのように組み合わせると、心地よく作業に集中したり、休憩できるかを解明しています。
●当社調べ。【対象者】20~50代男女15名 【実験方法】無響室に再現のオフィス環境にて、音源ごとにソロワーク/休憩に好ましい音量(5dB単位)の抽出 【実験場所】パナソニック

4
聴覚と視覚効果の
トータル設計
オフィス環境(什器と雑踏音)に、「植栽(緑視率15~20%)のみ」導入した場合と、「ハイレゾ自然音まで追加」した場合で、働きやすさに違いがあるかを無響室で評価しています。オフィスに好ましい「ハイレゾ自然音を追加」することで、主観評価で、アイデアの出しやすさ45%、集中のしやすさ27%、モチベーション25%増加することが確認できました(いずれも有意差有)。
●当社調べ。【対象者】30~60代男女16名 【実験方法】無響室での植栽(緑視率15~20%)・オフィス騒音に、ハイレゾ自然音なし/ありの比較 【効果計測】主観評価(7段階)【実験場所】パナソニック 【連携先】パソナ日本総務部コモレビズ、筑波大学辻村淳教授との共同研究

5
幅広い
空間づくりでの貢献
これまでにオフィスや福祉施設、リラクゼーション施設など47拠点にバイオフィリック・ハイレゾサウンドを導入しています。(25年3月末時点)
活用アイデア
リラックスしながら
作業に没頭・仲間と交流・効果的に回復など
-
疲労を低減し、集中が持続
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落ち着いた気分で会話が弾む
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聴覚など五感を癒す