Waft

空間を感じて、自然とつながる

ストーリー

人は数十万年にわたり自然とうまく共生してきました。
しかし、現代社会の行き過ぎた開発や一方的な自然のコントロールは、地球環境に甚大な被害を与え、異常気象や生態系の崩壊など、私たちの暮らしにもさまざまな影響を与えつつあります。
人もまた自然の一部です。そのつながりを見つめ直し、すべてのものがともに生きる世界でより良い仕組みや生き方を実践することが、これからの幸せにつながるのではないでしょうか。
そこで私たちは、人・物事・自然環境の間に親密な関係を築くCommune-Centred Design(コミューン・センタード・デザイン)のアプローチから人と自然の関係を構築し直すことを試みました。

コンセプト

人々は古来より自然とともに暮らしを営んできました。
とりわけ、ゆたかな自然に恵まれた日本には、雨にまつわる言葉だけでも1,000種類以上あると言われ、自然への繊細な感覚は、俳句や書画・季節の行事にも多数垣間見ることができます。
Waftは、人々にとって最も身近な存在であるがゆえに、その大切さを忘れ、日々無意識に触れてしまっている「水」と「空気」のふるまいをよりピュアかつ鮮明に感じるためのインスタレーションです。
人々が本来持つ自然への細やかな感性を呼び覚まし、自然とのつながりを取り戻すきっかけを提供します。

機能

空間を漂う空気や人の動きに、ミストが繊細に反応します。
人感センサーやファンは一切使わず、ミストが空気の微細な流れをダイレクトに捉えることで表情が刻々と変化します。

利用シーン

屋内外問わず、人が存在する空間であればどこにでも置くことができます。
人々が、生き物のようなミストの挙動のみならず、周囲の空気の存在や、気流、人の軌跡にも思いを馳せることで、日々の暮らしで忘れがちな自然とのつながりや感性を取り戻せるのではないかと考えています。

ユースケース例

屋内:
・リビングの壁や床に設置し、囲炉裏のようにみんなでWaftを囲む。
・寝室の壁に設置し、Waftをぼんやり見つめて1日の疲れを癒す。
・通路や廊下など人々が行き来する空間で、空気の流れを可視化する。
屋外:
・都市の公園など、人工物に囲まれた屋外で自然を身近に感じる。

今後の展開

絵画のように気軽に壁にかけたり、インテリアとして住居の壁面に埋め込んだり、日々の暮らしの中で楽しめる仕様も検討したいと考えています。
また、鑑賞して感性に訴えかけるだけではなく、ミストの加湿性能を生かしたより機能的な家電としての可能性も深められると考えています。

In collaboration with

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素材協力:三井化学株式会社
制作協力:株式会社ノムラデュオ

CONTACT

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