6月10日から13日までの4日間、ロンドンの世界有数のアートカレッジの一つであるロイヤル・カレッジ・オブ・アート(以下、RCA)内のデザイン研究所であるヘレン・ハムリン・デザイン・センター(以下、HHCD)で、「Augmentation」をテーマに、デザインワークショップを開催し、「Aug Lab」のメンバーも参加してきました。
本ワークショップは、ヒューマンセンタード・デザイン(人間中心のデザイン)を切り口にし、パナソニックのデザイナーと「Aug Lab」のメンバーを中心に、RCAの学生との共同ワークショップを実施しました。
Day1:Creative Leadershipレクチャー / Technology Briefing
1日目はRCAからデザインシンキングプロセスの説明とパナソニックからの技術レクチャーをおこないました。
Creative Leadershipを持つためには、強い専門性と人間性を両立する必要があり、共通する要素として挙げられた「Empathy」「Clarity」 「Creativity」の観点を意識することが重要ということを学びました。
Day2:Inclusive Designレクチャー / フィールドワーク
2日目はインクルーシブデザインを実践するためのフィールドワークを行いました。
視覚障がい者や高齢者などバリアを持った方と「共感」するために、一見、ヒアリングとは関係がないコミュニケーションを数時間行うなど、RCAのインクルーシブデザインならではのアプローチで深い観察が行えました。フィールドワークでは、全く知らない人にヒアリングを行うなど、様々な視点での観察が出来ました。
Day3:課題提起 / アイデア創出
3日目は課題提起とアイディエーションを実施。
課題提起には多くの時間を費やした一方で、アイデア発散の時間は非常に短かく、普段、アイデアの数を出すことに重きを置きがちなところを、少数のアイデアを磨き上げていくアプローチが非常に新鮮でした。
Day4:プロトタイピング / 最終発表
最終日は、アイデア創出とアイデアのプロトタイピングを実施。
アイデアの価値を検証するために実寸モデルや紙芝居型スキットを用い、動画でプロトタイピング。プロトタイプのクオリティは求められておらず、いかに早く体験を構築できるかに重きがありました。
ヒューマンセンタード・デザインを肌身で学べた4日間。
RCAならではのツールやメソッドやフィールドワーク演習を通じて人間の深い意識へのアプローチ方法や、アイデアの価値の検証手法などを学びました。今後、「Aug Lab」でもこれらのアプローチを実践することで、「Augmentation」価値の追求を行い、価値のあるアイデアとプロトタイプを多産させていく。