人に寄り添う技術で、生活の豊かさや楽しさを

執行役員 生産革新担当 兼マニュファクチャリングイノベーション本部長
小川 立夫OGAWA TATSUO
人に寄り添う技術で、生活の豊かさや楽しさを 人に寄り添う技術で、生活の豊かさや楽しさを

パナソニックが「Augmentation(自己拡張)」に取り組む理由について

パナソニックはさまざまなロボティクス技術を保有しており、工場の自動化などでロボティクス技術を社会に応用し、技術を進化させることで社会の発展に貢献してきました。
ただ、これまではあまり使う人の立場にたって考えることが十分にできていませんでした。これからの“くらしアップデート”を実現していく上で、テクノロジーが全面にでるのではなく、「ヒト」の裏側に居て、必要な時にサポートしてくれる、より「ヒト」と向き合った技術をデザインする必要があると考えました。
そこで私たちは、「ヒト」の感性や能力を拡張する「Augmentation(自己拡張)」という取り組みで、人々の生活の豊かさや楽しさを創出することが出来るのではないかと考えました。

「Augmentation(自己拡張)」領域でのパナソニックの強みについて

パナソニックは、先端的なテクノロジーや優れたデザインというよりは、安心感、信頼感などが一般的なイメージです。日常のくらしの中で技術がお役立ちをするというアプローチは、パナソニックのブランドイメージとの親和性は高いと考えています。
加えて、デバイス・家電・ソリューション・住空間と幅広く、多様性の高い事業分野を保有する点も強みであります。
ただ、当社だけでは限界があるので、社外のパートナーとも連携しながら新しい技術領域へチャレンジしていきたいと考えています。

「Augmentation(自己拡張)」の取り組みで実現したい世界観について

ロボティクス技術は、これまで自動化(Automation)を進め、社会の発展を支えてきましたが、Augmentationでは人が自分の生活を、やりたいときに、やりたいようにできることに技術を向けていきたいと考えています。例えば、高齢者向けには、最期まで自分の足で立って暮らせる、自分で食事を摂れる、そして誰かの役に立てる、という価値を実現したい。こうした考え方を高齢者だけでなく、若者やあらゆる年代に向けて展開し、やりたいことを実現するためのアシストやサポートとして広げていきたいと思います。

オープンラボ活動で取り組む理由について

今回のような新しい技術領域を実現するには、デザイン思考やヒューマンセントリックという考え方、それに社内だけではなく社外を含めたさまざまなパートナーとの連携が必要だと考えています。この度、ロボティクス技術で世の中のために何かをしたいと思っている人たちが集いたくなる場として「Aug Lab」を設立しました。
また、今はネットワークの時代であり、社内だけでなく社外含めたさまざまな技術やバックボーンを持つ人たちを繋ぐHubでありたいと思います。
「Aug Lab」では、実現したい価値に応じて、その時に必要なパートナーと組む、そのネットワーク力自体が勝負を分けると考えています。社外からもできる限りいいアイデアや価値をとりこんで迅速に進めていきたいと思います。