渋澤健氏×小川CTO対談「未来を創るテクノロジーと共創」-3領域の技術者が取り組みと想いを語る

2025年3月27日、日経オンラインセミナー「未来を創るテクノロジーと共創 ~変わりゆく時代に技術は何ができるのか?~」が開催され、PHD技術部門は、2040年に向けた技術未来ビジョン「一人ひとりの選択が自然に思いやりへとつながる社会」の実現に向けた共創の重要性を発信しました。
本ビジョンは、「共助」の概念を軸に、以下の3つの“めぐる”を柱としています:
- エネルギー・資源がめぐる(資源価値の最大化)
- 生きがいがめぐる(有意義な時間の創出)
- 思いやりがめぐる(多様性と寛容な関係性の実現)
基調対談「未来を創るテクノロジーと共創 ~変わりゆく時代に技術は何ができるのか?~」
基調対談では、パナソニックグループCTO 小川氏とシブサワ・アンド・カンパニー 渋澤健氏が登壇。モデレーターは日経BP総合研究所の河井保博氏が務めました。
物質的豊かさの追求から「共助」へと価値観が転換する中、松下幸之助の「水道哲学」を現代にどう活かすかを起点に、2040年の社会像とテクノロジーの役割、そしてビジネス成長と社会課題解決の両立について議論が交わされました。
講演動画の録画・無断複写・転載・公衆送信等を禁じます。
パネルディスカッション「パナソニックが描く2040年の未来」
後半のパネルディスカッションでは、各技術領域の専門家が登壇し、以下のテーマに基づく研究開発の取り組みや課題を共有、技術を通じた社会変革の可能性と、現場での挑戦が具体的に語られました。
- サーキュラーエコノミーが導く「エネルギー・資源がめぐる(資源価値最大化)」
- 現場のCPS技術を活用した「生きがいがめぐる(有意義な時間創出)」
- ひとの理解技術がもたらす「思いやりがめぐる(自分らしさと人との寛容な関係性)」
講演動画の録画・無断複写・転載・公衆送信等を禁じます。
今後もわたしたちは、お客様の声に真摯に耳を傾け『技術未来ビジョン』を日々磨き続けながら、ビジョン実現に向けて、多様な技術やアイデアを持つ企業・組織の皆様との対話・共創活動を通じて、社会に必要とされる技術や新たなビジネスの社会実装に取り組んでまいります。
登壇者プロフィール
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渋澤 健 氏シブサワ・アンド・カンパニー株式会社 代表取締役
2001年シブサワ・アンド・カンパニー株式会社、07年コモンズ株式会社(現コモンズ投信株式会社)、2023年株式会社&Capitalを創業。コモンズ投信株式会社取締役会長、株式会社&Capital代表取締役CEO現職。ブランズウィック・グループのシニアアドバイザー、ベイン・アンド・カンパニー・ジャパンのシニアアドバイザー、経済同友会の幹事および中東・アフリカ委員会の共同委員長。「新しい資本主義実現会議」構成員、「サステナブルファイナンス有識者会議」の委員など複数の政府系委員会に所属。Triple I for Global Health共同議長、International Foundation for Valuing Impact理事、東京大学総長室アドバイザー、等。著書に『渋沢栄一 100の訓言』、『SDGs投資』、『渋沢栄一の折れない心をつくる33の教え』、『銀行員のための「論語と算盤」とSDGs』、他。「論語と算盤」経営塾 主宰
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小川 立夫 氏パナソニック ホールディングス株式会社 執行役員 グループCTO
1964年、兵庫県生まれ。1989年大阪大学理学部卒業後、松下電子部品株式会社に入社。電子部品研究所、本社研究所にて、デバイス・材料の開発に従事。米国ジョージア工科大学に研究員として留学し、先端実装技術開発を経験。デバイス事業分野の企画・研究開発部門長、技術戦略スタッフ部門長、生産技術本部長等を経て、2018年執行役員 生産革新担当に就任。2019年オートモーティブ社副社長 製造担当・車載システムズ事業部長、2021年よりパナソニックグループのCTOに就任。
ディスカッション
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松野 行壮 氏パナソニック ホールディングス株式会社 MI本部
マニュファクチャリングソリューションC 開発企画部 推進課 主幹技師生産プロセス技術における材料技術者として携帯電話の実装材料開発や太陽電池シリコンスライス工程のプロセス材料及び量産プロセス開発に従事。現在は『投入した資源が価値を生み続ける』サーキュラーエコノミーを実現するための技術構想から推進をPHD 技術部門においてリーディング。
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大毛 勝統 氏パナソニック ホールディングス株式会社 DX・CPS本部 デジタル・AI技術センター
クラウド・エッジソリューション部 3課 主幹技師入社以来、移動体音声コーデックの要素技術開発および国際標準化活動、店舗向けエネルギーマネジメントシステムの要素技術開発と顧客提案に携わる。その後、国際コンペ上位となった話者識別AIや音響イベント検知AI技術開発のマネジメントを経て、現在は現場の生産性向上に貢献する現場CPS化技術の開発に従事。
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中田 学 氏パナソニック ホールディングス株式会社 DX・CPS本部 デジタル・AI技術センター
ヒューマンテックソリューション部 2課 課長入社以来、材料科学とセンサー技術を駆使して豊かなIoT・AI社会の実現に向けた研究活動に従事。現在は、人々の暮らしを大きく変えるイノベーションを目指して、「ひとの理解」技術(センシング、モデル化、介入制御)により、ひとの内面・行動・周囲環境を理解し、お客様お一人おひとりの生涯の健康・安全・快適の実現について、PHD技術部門にて推進中。
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モデレーター河井 保博 氏日経BP 総合研究所 所長
ICT関連のメディアで記者活動に従事。「日経コミュニケーション」編集長を経て、2013年、クリーンテックラボ上席研究員。スマートシティ関連事業のほか、新規事業創出を目指した研究会の企画・運営、レポート執筆などに携わり、「未来コトハジメ」「DIGITALIST」など顧客企業との協業メディア企画・立ち上げ・運用を牽引。総合研究所クリーンテックラボ所長、技術メディア(日経クロステック)ユニット長、ソリューションユニット長を経て、2024年4月より現職。
関連リンク
- PHD技術部門 技術未来ビジョン
- https://tech.panasonic.com/jp/phd/technology-future-vision/
- 「論語と算盤」経営塾
- https://www.shibusawa-co.jp/school