2026.09.09
私たちの働き方

北門真から西門真へ。
新拠点「Technology CUBE」で華開くMI本部の夏の大行事【MI本部夏祭り2026】

従業員体験 コミュニケーション

神仏に感謝と祈りを捧げる神事・礼祭をはじめ、豊作を感謝・祈願する収穫祭など、全国に約30万件もの祭りがあるとされるお祭り大国・日本。昨今は観光を目的とした娯楽的要素の多い祭りが増えてきていますが、元来は地域の結びつきを強め、人々の心に風土に対する誇りや豊かさを生むといった、大きな社会的効果を持つ行事として捉えられていました。

こうした行事を企業内にも取り入れようと、明治期以来、数多くの企業で「祭り」が行われてきました。これらは一般的な「祭り(festival)」と区別され、「組織儀礼(organizational rituals)」や「職場の祝祭(workplace celebrations)」として、主に経営学・組織行動論領域で研究が進められています。中でも組織行動学者のJunhyok Yim(林俊赫)らの研究(2025)においては、会社での組織儀礼が「社会的結びつきの強化」、「活気ある環境」、「肯定的雰囲気」といった好影響を生んでいることが示唆されています。その一方で、こうした好影響は行事に参加しただけで得られるものではなく、行事を「どう経験したか」が大事であるとも指摘されています。

組織の連帯感を高めたり、仕事のモチベーションを向上させたりといった、一定の効果が認められているものの社内外からの批判も多い職場の祝祭。仕事に活きる祝祭とはどうあるべきなのか。「風土は競争力強化の根幹である」との考えのもと、風土醸成を目的として開催されてきた「MI本部夏祭り」から、そのヒントを探ります。

MI本部〜夏祭り〜

MI本部が行う、風土醸成を目的とした活動の一つ。「風土は競争力強化の根幹」と捉え、部門内のコミュニケーションの活性化を狙って実施されている。準備期間は4月から8月の約4ヶ月。毎年実行メンバーが入れ替わり、コンセプトもゼロベースで検討し直される。2026年度のスローガンは「Tsunagari×Carnival ~食べて・聴いて・巡って~」。北門真地区から西門真地区の新拠点「Technology CUBE」へと場所を移してから初の開催となった本会では、来場者数が650名を超える大盛会となった。

【風土革新WG座談会レポート】MI本部の夏祭りに見る、風土革新の実践と組織文化の引き継ぎ方

拠点を変えての初開催。歴史ある社内行事、MI本部夏祭り

風土醸成を目的とし、毎年北門真の地で開催してきた夏の恒例行事「MI本部夏祭り」。MI本部の拠点が西門真へと移った2026年は「Technology CUBE」の5Fと8Fにて開かれました。迎えた当日。メインステージとなったTechnology CUBEの5Fでは、開始前から多くのメンバーが準備に参加。赤や青の法被に袖を通し、楽しそうに取り組む様子が各所で見られました。

協力して準備を進めるメンバーたち
幹部も法被にそでを通しスタンバイする
あたたかな表情で開始を待つメンバー

開会前のアクティビティとして、会場に集まった社員たちで行われたのは「健康パナソニックエクササイズ」。同エクササイズはパナソニック健康保険組合で開発された職場体操で、筋力や敏捷性・バランス能力の向上に効果があり、転倒予防と元気に働くための体づくりを目的として、普段から実施されています。

冒頭、パナソニックオペレーショナルエクセレンス株式会社の森下 篤士さんから挨拶があったのち、パナソニック健康保険組合の菊地 梓さんと、パナソニックパンサーズで主将を務めていた白澤 健児さんが登場。2013/14 V・プレミアリーグにおいて、同チームを日本一に導いた名プレイヤーの登場に会場は大盛り上がり。3名の実演を見本に会場全体でエクササイズを行いました。

元パンサーズ主将の白澤 健児さん
多くの社員がアクティビティに参加し、積極的に取り組んだ

エクササイズを終えた後、いよいよ夏祭りが開幕。昭和100年という節目を迎えた2025年から、2026年は次の100年へと歩み出す最初の年。MI本部にとっても、新たな拠点で迎える最初の夏祭りです。オープニングを飾ったのは、昭和・平成・令和の各時代をめぐるステージ。それぞれの時代を代表するアーティストに経営幹部が扮し、次々と登場しました。進行もお笑い芸人に扮した経営幹部です。今日に向けて、それぞれが参加者を楽しませるために準備を重ねてきました。ちなみに、経営幹部と一緒にステージを盛り上げるエキストラである「盛り上げ役」の枠があり、事前に広くメンバーを募ったそうですが、数多くの応募があって瞬時に埋まったとのこと。全員のこの夏祭りに対する前向きな姿勢がうかがえます。

会場の参加者たちは、普段一緒に働く仲間の気合いが入った姿に破顔し、惜しみない拍手と賛辞を送っていました。

25/26年度夏祭り総監督が大きな掛け声とともに入場し、会場を沸かせるメンバー
参加者を楽しませようと芸人になりきる
トップバッターの世代は「昭和」
続いて登場した世代は「平成」
最後を飾ったのは「令和」
会場はあたたかい笑顔と拍手に包まれた

オープニングアクトで最高潮を迎えた会場のテンション。その勢い冷めやらぬなか鏡開きが行われ、会場の皆さんにお酒が振る舞われました。本年の夏祭り開会の挨拶を務めたのは、MI本部本部長の松本 敏宏さん。会場の参加者に向け、普段の働きに対するねぎらいの言葉を送り、高らかに乾杯の発声を行いました。

組合の支部執行委員長の田口 強二さんからご挨拶
開会を告げる鏡開き
挨拶をするMI本部本部長の松本 敏宏さん
乾杯の発声後、一合枡で乾杯を交わした

世界各国の祭りでは、鏡開きや乾杯のように「複数人が同じ対象に注意を向け、掛け声を合わせ、同時に身体を動かす」行為が多く見られます。これらは集団儀礼・同期行動として研究されており、「共通の対象への注意」と「リズムの同調」が、共有された感情を集合的な高揚へ変換し、連帯感につながるとされています。

実際に、開会前は各所でバラバラに楽しんでいた参加者たちも、エクササイズや開会式を終えたあとはまとまって夏祭りを楽しんでいるように見えました。一見すると何でもないような所作ですが、古くから“儀式”として脈々と受け継がれてきたものの背景には、こうした科学的根拠が多く隠されているのです。

盛りだくさんのコンテンツ。チーム対抗イベントとバンドによるライブ

開会式のあと、会場では飲み物と軽食が提供され、自由に歓談する交流の時間へ。普段一緒に仕事をしている仲間と親睦を深める社員や、初めて顔を合わせる人たちと新たに関係を築く社員など、さまざまな交流の形が見られました。

チームの仲間と記念写真を撮るグループ
幹部自らも懇親の輪の中を巡る
メインステージだけでなく、飲食スペースでも明るい表情が見られた
世代の垣根を越え、フラットに会話を楽しむ様子も

しばしの歓談を挟んだのち、メインステージではチーム対抗イベントが開催。お皿の上にある球体を箸でつかんで隣の皿へ移す速さを競うゲームをはじめ、紙コップを積んで高さを競うゲーム、足を固定して手のみで押し合う「手押し相撲」など、参加者も観覧者もともに楽しめるアクティビティが行われました。

ゲームとは言えど、挑戦する参加者の姿勢は真剣そのもの。声を枯らして応援するチームの仲間を背に、粛々と競技に取り組みます。引き分けになった際の勝敗を決めるジャンケンでは、身体いっぱいに感情を表現する両雄の姿が見られ、会場は拍手で包まれました。

真剣に競技に臨む参加者たち
会場の応援にも熱が入る
勝ったチームはガッツポーズで喜びを表現
観覧者も身を乗り出してゲームを見守る
勝敗を決するじゃんけんでの両雄の姿
紙コップを高く積み上げるゲームでは、慎重に取り組む参加者と応援に熱が入るチームの対比が見られた
ステージをにこやかに見守る観覧者
ステージ前はいつの間にか多くの観覧者でいっぱいに
手押し相撲では白澤さんも参加し、会場を沸かせた

メインステージのイベントが終わると、会場の熱狂そのままに、サブステージで社員バンドによる演奏が披露されました。バンドはギターやベース、ドラム、キーボードなどの本格的な編成で、夏の定番ソングから難易度の高いアニメソングまで、幅広いジャンルの楽曲を次々と演奏。息の合った演奏に、耳を傾けていた観覧者たちからは感嘆の声が漏れていました。

演奏が進むにつれて、観覧するメンバーの身体が自然と音楽に反応していきます。手拍子でリズムを取る人、身体を揺らしながら聴き入る人、ステージへ声援を送る人。サビを迎えるころには、演奏する側と観覧する側の境界も次第に薄れ、会場全体で一つのステージをつくり上げているかのような光景が広がっていました。

サブステージはしつらえを変えて特設の舞台に
夏の衣装に身を包んだボーカルが定番曲を歌い、会場を盛り上げた
演奏はギターにベース、ドラムにコーラス、さらにはキーボードと、豪華な編成で行われた
サビの盛り上がりで圧巻のパフォーマンスを見せるボーカル
弦楽器の旋律が脇を固める
両手で拍子を取り、体を揺らしながら演奏に聞き入る観覧者たち

社員バンドによるライブが終了した後は、再び歓談の時間へ。思い思いに交流を楽しんだあとは、豪華景品をかけた抽選大会、そして閉会式へと続き、今年の夏祭りも幕を閉じました。

共に創るから、祝祭になる

エクササイズに始まり、ステージパフォーマンス、鏡開き、チーム対抗イベント、そしてライブまで。この日の夏祭りを振り返ってみると、そこには実にさまざまな「参加」の形がありました。ステージに立ち、身体を張って会場を盛り上げる人。その姿に惜しみない拍手を送る人。ゲームに挑戦する人に声を枯らして仲間を応援する人。ライブでは演奏する人に合わせて手拍子を送り、身体を揺らす人たちの姿もありました。

祭りへの「参加」と聞くと、ステージに立ったり、何かの催しに加わったりすることを想像しがちです。しかし、誰かの挑戦に声援を送り、拍手をすることもまた、場をつくる一つの参加と言えます。演者と観客、運営する人と参加する人。それぞれに役割は違っていても、一人ひとりの反応が次の誰かの反応を引き出して、少しずつ会場全体の熱をつくっていく。そんな光景が、この日のTechnology CUBEでは何度も見られました。

風土とは、誰かが一方的につくり上げるものではなく、そこにいる人たちの日々の関わりの積み重ねによって、少しずつ形づくられていくもの。今年の夏祭りで生まれた笑顔や声援、拍手、そして新たな交流もその一つです。北門真から西門真へ。新たな拠点でともに過ごしたこの一日が、Technology CUBEに新しい風土を育んでいくことでしょう。

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