人類は宇宙と気象を制御し、持続可能なエネルギーを獲得する
No:25-F
制作年:2025年
気象を操り、宇宙からエネルギーを得ることができる社会。エネルギーをめぐる国際紛争の火種は未だ消えず。
-
台風の風力を操れたら何に使う?
-
未来のエネルギーに必要な規則とは?
-
人類は壮大な自然のバランスに介入することができるのか?
世界の電力需要は増え続け、地球上だけでは安定したエネルギーが得られなくなってくる。
さらに、気候変動の影響で台風や水害、地震といった自然災害が増加していく。
その中で、気象を制御する技術が進展し、台風や地震による被害を軽減できるようになるだけではなく、発生する場所や規模を制御して、雷や台風などからエネルギーを得ることもできるようになる。つまり、人類は自然への影響に配慮しながら、自然現象をより積極的に利用する時代を迎える。
また、宇宙太陽光発電(SSPS)の実用化によって、宇宙空間で発電した電力をマイクロ波で地上に送ることができようになる。さらに宇宙開発が進むと、太陽の核融合の仕組みがより明らかになり、地球上でも核融合発電ができるようになる。
一方で、気象環境や宇宙環境を極度に劣化させないという事が条件となり、「ネイチャークレジット」と呼ばれる新しい国際ルールが生まれる。
こうしたエネルギーの獲得技術を持つ国は自国のエネルギー安定供給を確保できるが、持たない国は産業や技術が衰退し、国際的な格差が拡大する。領有権をめぐる争いは、ついに宇宙空間にまで及んでいく。
さらに、気象操作や宇宙利用が軍事目的へ悪用されれば、地球全体の危機につながりかねない。エネルギー利用の公平性や軍事転用の防止をめぐり、新たな国際的な紛争が課題となっていくだろう。