• あなたは、自分のためにAIを活用できていますか？
• あなたが、健康な100歳になら、何をしたい？
• 健康寿命が延びることは、本当に幸せなの？

2030年、日本は社会保障費の削減と労働力不足に対応するため、高齢者を含め誰もが健康であり続け、何歳になっても働けることが個人にも求められるようになり、健康であることが社会的に求められるステータスとなる。

この社会背景をとらえ、医療テックや健康テックが発展し、個人も健康維持のためにAIを積極的に活用するようになる。病気やアルツハイマーの予防、デジタルパートナーの活用によるメンタル面の充足や運動の促進を自主的に続けられるビジネス・サービスが活発化する。これらのサービスの利用により、80代・90代まで健康寿命が延び、これまでよりも長く心身ともに健康に働くことができるようになる。

そのため、60代となり定年を迎えた人がAIを活用し自分の得意なことを拡張させて企業のニーズとのマッチングをすることで、生活のため・金銭を得るためではなく、人や社会のために今までの自分の経験や得意なことを活かし、働きつづける事ができる。
また、経済的余裕があることを背景に、仕事以外の余暇時間に没頭して人生を満喫できる「隠居」型の生活を楽しむ人もいる。
このような人にとっては、この生涯現役、人生100年時代は幸福な社会と言えるだろう。

一方で、経済的理由や、AIの活用が十分にできないために好きでもない仕事に従事し続けざるを得ない人にとっては、いつまでも仕事以外の可処分時間が増えず、健康であることが却って不幸せに思えるかもしれない。

AIをどのように活用するかは投資と同様に「自己責任」となり、より多くの資金・リテラシーを有している人が優勢となることで、さらに「格差」が拡大する社会となるだろう。