私たちのPLAY with Vol.1:
MI本部 成形技術開発センター 光学デバイス技術開発部×PEX 組織・人材開発センター 組織開発推進室
始まりは、「衆知を集める」ライトニングトークでした・・・
”「社用スマホを使わせろ!」と騒いだ時にぶちゃっけ思っていたこと“で発表したように、「言ってみれば、何かは変わる(かも)」と感じた上水和平さん。
ライトニングトークを主催しているPEX組織開発チームとの繋がりが生まれ、部を更に変えるために組織開発のワークショップを課長の笠野真弘さんと相談し、部長の藤田勝さんへ提案。2月と3月に計3回のワークショップを行いました。
今回の「私たちのPLAY with」では、思いを持って取組の起点となった上水さんと、上司の笠野さん、藤田さん、ワークショップのファシリテーターを務めたPEX組織人材開発Cの戒能直美さんと礒貝あずささんにインタビューを行いました。
―笠野さんや藤田さんが組織開発のワークショップの実施に、賛成した理由は何でしたか?
笠野さん:1 on 1を行っても、メンバーのモチベーションが上がっていないことを感じていました。メンバーに主体性を持ってもらおうと努力しても、“目標が無いです”という反応のメンバーが多かったのです。
そのような状況を何とかしたいと思っていたところに上水さんから話があり、組織開発に取り組んでみようと思いました。
藤田さん:自分の考えが正しいとは限らないのに、自身の経験から”主体性を持て“というような指導モードでメンバーに接していました。メンバーにもっと成長して欲しいという思いから、出来ていないことに対してアレもコレも指示してしまって、実は却って、メンバーが主体的に考えながら成長できていない状況に気付きました。特に、若い人のことを尊重できていなかったです。
コミュニケーションのやり方を変えるべきとは分かっていたのですが、どう変えたら良いのか悩んでいました。
戒能さん:ワークショップの事前インタビューで、藤田さんが自分のマネジメントに本当に悩んでいることが分かりました。職場を何とか良くしたいという強い思いだからこそ、熱く語ってしまってメンバーが引いてしまった面もあったかも、と感じました。
―ワークショップに取り組んでみての感想は如何ですか?
上水さん:私の想像を越えていたことが2つ起きました。一つは、部の在りたい姿の1つに“パナソニックの顔”となる、というような大きな夢が出てきたことです。”そんなことを皆、思っていたんだ!”と驚きました。
二つ目は、”ワークショップなんて、やる意味あるの?”と思っていた人から、“やって良かった。今後も継続すべき”と言う言葉が出たことです。今までの部だと「やった方がよいこと」でも面倒と思い、”継続したい“という意見は出てこなかったと思います(笑)。
笠野さん:従来の方法での1 on 1や職懇などでは引き出せなかった、しっかりとした思いを部の皆さんが実は持っていることを感じ、嬉しかったです。皆が変わらないといけないと思い、雑談を意識的にする、飲み会を開くなど、皆で小さなアクションを始め、それを積み重ねていける雰囲気になったことが良かったです。
藤田さん:1 on 1や職懇とは異なり、ワークショップで皆さん、次々と意見が出てきたことに驚きました。「意見が出やすい関係性を築くこと」の大切さを、実感しました。さらに驚いたことは、コミュニケーションの取り方、聴き方を少し工夫するだけで、意見が出やすい状況を作ることができたことでした。関係性構築には、時間が掛かるような手段以外にも、やれることがあると分かりました。
笠野さん:これまでは「意見を言って何かが変わる感じ」が無かったかもしれません。聞かれたことには答えますが、それ以上のことは敢えて話そうとしなかったと思います。また、普段の職場では、場の雰囲気ということを気にしていたこともあります。一方、ワークショップでは“システムの声”という考え方から、“自分が思っていることは自分だけでなく皆が思っていることかも”と捉えることができ、思ったことを話しても良いという雰囲気が生まれたのだと感じます。
藤田さん:職懇でもワークショップで学んだことを生かすことができました。”全体では意見が出にくいので2~3人の小グループに分かれた方が意見が出しやすいです”という意見が出たので、小グループに分けると、以前の職懇とは違って色々な意見が出て驚きました。職場の皆の素直な想いを聴けたことも嬉しかったですし、コミュニケーションの取り方、組織として思いを合わせる方法が学べたことも良かったです。
戒能さん:アンケート結果から皆さん、“職場が変わりかけている“という実感は持てていると思います。
―ファシリテーターのお二人の感想は如何ですか?
礒貝さん:1 on 1だけでは、メンバーのモチベーションが上がるのは難しいのだと思います。今回のワークショップのように、チームの状態をメンバー全員が分かり、チームで課題に取り組む中で全体のモチベーションが上がると1 on 1も、より効果が出てくるのでは、と思います。
戒能さん:個人として“ありたい姿”の軸を各人が持ち、チームとして目指す姿を明確にして、その中で自分を生かす、ということが大切だと思います。自分がこうしたいという思いが無いと、与えられたことをやるだけで”誰誰が〇〇してくれへん!“、という他責になりがちだと思います。
礒貝さん:今回、システムコーチングの考えを初めて導入し手探りの面もあったのですが、組織開発に効くことを実感できました。”システムの声“という概念と、身体を使ったワークを多く行うなどで、ワークショップごとに皆さんが変化していくことを感じました。普段、皆さんが意識しにくいことにシステムコーチングの手法でアクセスできて、従来の組織開発の手法よりも意見が更に言いやすくなったと思います。
戒能さん:チームの現状を見える化し、チームワークのベースを作るイメージですね。
礒貝さん:今回、システムコーチングの考えを初めて導入し手探りの面もあったのですが、組織開発に効くことを実感できました。”システムの声“という概念と、身体を使ったワークを多く行うなどで、ワークショップごとに皆さんが変化していくことを感じました。普段、皆さんが意識しにくいことにシステムコーチングの手法でアクセスできて、従来の組織開発の手法よりも意見が更に言いやすくなったと思います。
戒能さん:チームの現状を見える化し、チームワークのベースを作るイメージですね。
―今後はどうしていく予定ですか?
藤田さん:今後、言うべきことは言い合えるように、関係性を深めたいです。本人の成長のために言うべきことが「相手を否定しているように受け止められるのではないか」と思ってしまい、言えていないことがあります。
礒貝さん:そこは、やはり関係性が大事だと思います。例えば若い人が“そんなん古いですわ~(笑)”と言えるような関係性であれば、藤田さんも言うべきことを言いやすいと思います。
戒能さん:上水さん、これからメンバーは言いたいことが言えそうですか?
上水さん:私は以前から言いたいことを言えていますが(笑)、他のメンバーにはまだ言いにくい人もいると思います。今回の3回のワークショップは、部の現状を皆で把握することまでが目的でした。今回のワークショップを活かし、真の意味で部が変われるかは、この先の自分達のアクション次第だと思います。
藤田さん:部として継続することが、部の方針の納得感が高まると思います。私自身は4月から新しい部に移りますが、新しい部でもセンターの企画部と相談しながら同様の取り組みを行いたいと思います。
笠野さん:”部の魅力あるMission/Vision/Valueを作ろう“という活動をやり始めて、未だ終わっていないのですが、メンバーも続けたいと言ってくれているので、是非、続けたいと思います。
戒能さん:そういうことを支援するプログラムもありますので、是非お声掛けください。最後、ちゃっかり営業でした(笑)。