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[データ活用術]小売りチェーンにおける社会情勢の影響について

Vieurekaチーム

今回は前回の記事(※1)と同じ小売店舗の2019年3月~4月の2カ月間とCOVID-19の影響を受けている2020年3月~4月の2カ月間の傾向を比較します。
※1 https://tech.panasonic.com/jp/bi/vieureka/case/du_shops_comparison.html


まず、はじめに平日と土日祝日の1日あたりの平均来店人数の比較です。郊外店、都心店ともに19年に比べ20年は大幅に増加しており、かつ平日の増加率が高く、曜日に関わらず生活必需品の購入に来店されていることがわかります。小売業に従事されている方々の大変さがデータから伺えます。
また、都心店に比べ郊外店の増加率が高いこともわかります。前回記事のイベントデーの考察と同様、郊外店の方が住民の生活に根付いていることが要因として考えられます。


ここからは、19年と20年の差が顕著であった郊外店を中心に見ていきます。曜日ごとの時間帯別の来店人数を比較しますと、午前中の来店人数の増加率が高く、曜日に関わらず9時台は約2倍に増えています。
一方で、13時から17時にかけて緩やかに増加していく傾向は20年も変わりません。また20時以降では19年、20年でほぼ同じ人数です。
やはりお客様が店頭在庫を気にして早め早めに行動していることがわかります。


次に顧客属性(性別・年齢)で見てみます。性別は男性比率が45%から58%と大きく上昇し逆転しています。また19年では昼間の時間帯で女性が多いですが、20年では全ての時間帯で男性が多いという結果になり、男女比率の偏り方にも違いがあることがわかります。在宅勤務や一時帰休中の男性が生活必需品の買い物に訪れていることが要因として考えられます。


一方で、年齢層分布は若年層の比率が若干増加している程度で大きくは変化していません。


最後に来店人数のバラツキを見てみます。同じ時間帯であっても日によって来店人数が異なるため、それをバラツキの指標である標準偏差で定量化します(※2)。
総じて20年のバラツキが大きいことがわかります。COVID-19をめぐる刻一刻と変化する社会情勢の中で、行政による発信等の要因をきっかけに購買行動に変化が現れることを示しています。
そのような中で、12時台~13時台、20時以降では19年、20年のバラツキは同程度です。これは、行政発信等があったとしてもこれらの時間帯の来店人数が安定していることを示しています。他の時間帯と比べて来店人数自体も比較的少なく、かつ安定していますので来店に適した時間帯と言えます。
(※2)バラツキの大きな要因としては他にイベントデーの有無や天候があります


今回は2つの期間の比較を行いました。2店舗の比較と同様に、複数の期間の比較(相対評価)を行うことで、その期間の課題、経年変化を浮かび上がらせることができます。
また、来店客数の多い少ないだけでなくバラツキという指標による考察を試しました。


このようなデータを元に、施策や社会情勢変化による顧客行動変化の分析や、お客様に対して、ホームページ上でお勧めの来店時間帯を提示するなどの取り組みを行うことができます