データ活用事例

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[データ活用術]映画館での放映コンテンツに応じた来場者数や属性の変化について

Vieurekaチーム

今回のデータ活用術では、とある映画館における約一ヶ月間の来客データについてみてみます。


まず初めに映画館全体の来場者について、週毎の来場者数をグラフにしました。夏に向けて来場者数がどんどん増加していることがわかります。夏になると気温が上がるので、涼しい映画館で映画を見ながらゆっくりしたくなるのかもしれません。


映画館全体の週毎の来場者数

次に映画館の中でも一つのスクリーンに注目して来場者数を見ていきます。このスクリーンでは、6/24の週までの来場者数は映画館全体の来場者と同様にどんどん増加しています。しかし、7月に入ると映画館全体の来場者数は増加しているにもかかわらず、スクリーンの来場者数が一度減少していることがわかります。また、7/8、7/15の週は一転して来場者数が大幅に増加しています。この原因を調査すると、7/12に放映作品が変更されていることがわかりました。放映作品の切り替わりにより来場者の数が大きく変化していることがわかります。7/1の週は来客数の減りが大きかったので、需要が一巡したのかもしれません。もう一週間早く放映作品を変更していれば、来場者数減少の影響をもっと抑えられた可能性もありそうです。


スクリーンの週毎の来場者数

続いて、来場者の属性に注目してみます。下図はスクリーンの来場者の男女の人数をまとめたグラフになります。放映作品の切り替えと同時に男女の割合が逆転していることがわかります。放映作品によって男女の割合が大きく変化するので、来場者の属性に合わせて広告や通路にあるサイネージのコンテンツを切り替えるなど、効果的なマーケティング施策を実施できます。


スクリーンの来場者の男女の人数

次に来場者の年齢についても見てみます。このスクリーンではどの日も10代~40代の来場者がほとんどの割合を占めています。この傾向は放映作品が変更された7/12以降でも変わりがありません。


スクリーンの来場者の年齢毎の人数

下図は映画館全体の来場者の年齢分布です。映画館全体では、30代と20代、40代と10代の人数が先ほどのスクリーンと比べるとそれぞれ逆転していることがわかります。先ほどのスクリーンでは放映作品が変更になっても来場者の年齢層は変わりませんでしたが、映画館全体の来場者と比較することで、性別と同様に作品毎に来場者の年齢層が違ってくるのだと予想できます。


映画館全体の来場者の年齢毎の人数

次のグラフはデータ取得期間内の映画館全体とスクリーンでの来場者の年齢構成を比較したものです。今回は一カ月という短期間でしたのでたまたまかもしれませんが、映画館全体と今回分析したスクリーンのどちらも10代~40代で来場者の約90%の割合を占めました。今後、高齢化が進む中で来場者を増やすためには、高齢者向けの放映作品の拡充や高齢者でも来場しやすい環境づくりが必要になると考えられます。


今回は映画館の放映コンテンツに関して来客データを基に分析してみましたが、一ヶ月間という短い期間のデータを見るだけでもコンテンツと来客の相関が色々と見えてきて新たな気付きがありました。このような相関分析は映画だけでなくサイネージ等でも同様に実施可能です。


サイネージの属性分析にもVieurekaを活用いただいていますので今後も来客データから新たな相関を発見出来たらと思います。今後のデータ活用術についても楽しみにしておいてください。